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Feeling!! The South Wind
あの日、ロマンスカーで。
新春乗り放題エボリューション'07
のぞみとゆかいな(?)私鉄達
Spirit of reconstruction
ぬくもりの鐵路
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第3部:翔びたつ日

一夜明けて…といっても説得力の無い画像で恐れ入ります(笑)
3月13日早朝5時過ぎの鹿児島中央駅西口の様子です。
まだ空が白んでいないところが、南国に来たんだなぁとしみじみ感じてしまいます。
列島が縦に長いことを如実に示しておりますね(^_^;)
駅内部はすっかり眠りから覚めている状態で、中を覗くと既に見物客と思しき面々がたくさん集結している様子です。こちらの眠気はすっかり覚めました。
遅れを取ってはならぬと、急ぎ足で駅へ向かいます。
エスカレーターを上がって改札口付近に上がると、昼間と勘違いしてしまいそうなくらいの人の流れに唖然としてしまいました(爆)
テープカットに参加する招待客や、出発式に出席する来賓、そして何よりも多いのが一番列車の発車を見届けようと集まった一般客の面々です。
まだ改札口はあいていない様子で、通路をウロウロしながら待ち受けている様子。
一刻も早く「その瞬間」を拝みたいという想いは誰もが強く抱いていることを、この光景から教えさせられます。
LEDの発車案内板には、一番列車である6時ちょうど発のつばめ30号の発車案内が表示されておりました。
注目すべきは、その行先の表示。なんと「博多」行を示しているのであります。
新幹線の北方の終着は3月13日の時点では新八代となっているわけですが、そこから博多へ向かうリレーつばめとの一体感を強調すべく、新幹線区間内の各駅でも上りの新幹線列車の行先には博多行の表示が出るようになったのだそうです。
前日に博多駅で見かけた「つばめ(新幹線)口」と同じような趣向に捉えられます。
博多が近くなったことを否応無く感じさせられるところであります。
一夜明けて自動券売機の設定も変わったようで、券面にはきちんと「鹿児島中央」の文字が刻まれるようになりました。
入場券を調達したところで、いよいよ一番列車の待ち受ける新幹線ホームへと歩みを進めていくわけですが…
ご覧のように、私と同じ考えを持っている人は自分の予想をはるかに上回る勢いで集まっており、混乱を避けるべく見物目的の入場者は一番列車自由席利用者の改札が終わったあとの入場になるとか。
無事に一番列車出発の瞬間を見届けることが出来るかどうか、だんだん心配になってきました。発車時間が近づくに連れ、人の群れは増える一方です。
見たいと焦る気持ちと、混乱だけは避けたいという冷静さが交錯し、なんとも複雑な心境で改札が開くのを待ちます。
発車10分前を切ったところで、入場制限をかけながら段階的に見物客をホームへ案内するとのことで、ぞろぞろと人の流れが動き出したわけですが、やはりというか何というか、この時点で焦りはピークに(汗)自動改札機付近は押し合い圧し合い…
そんな中で奇跡的に入場制限を逃れることが出来た私は、一目散に発車ホームに駆け上がり、先頭車付近で行われている出発式の様子を見届けることが出来ました。
発車ホームの反対側に目をやると、招待客によるテープカットが。列車と平行に並んだテープを前にはさみを持って立っている招待客の面々、一生に一度の出来事なだけに喜びの表情…というよりは相当緊張した様子でした(^_^;)
いよいよ一番列車の発車時刻になりました!!
甲高いファンファーレと共に、2個のくす玉の開花…それと同時に鳴り出すカメラのシャッター音とフラッシュの閃光。
イベントのセレモニーではありがちな進行ですが、ライブでそれを感じることで、こちらも胸が熱くなってきます。
心のそこから祝ってやりたいという思いが込み上がってくるのを感じました。
くす玉の開花が終わるや否や、一番列車のつばめ30号は新幹線車両独特の鋭いタイフォンを高らかに鳴らし、ゆっくりと動き出しました。
社歌「浪漫鉄道」のメロディに乗って、流麗かつ気品溢れる車体がそろそろと目の前を流れていくと、ホーム上からは拍手や万歳三唱の声が聞こえてくるなど、九州の鉄道の新時代の門出を精一杯の喜びの表現で送り出そうという熱意が伝わってきました。
心臓のドキドキ感は、6両の短い編成がホームから流れ去る瞬間、最高潮に達していたのでした。九州新幹線つばめ、万歳!!
一番列車とは別に、他のホームではもう一本の800系車両が停車しておりました。
こちらは発車時間を気にせず撮影が出来たようで、時間をかけて思い思いのアングルからカメラを構えること出来ました。しかし…思いのほか鼻先が長いです(笑)
先端部分に余裕がないと超広角レンズなどを使わないと先頭部分が写真に納まりきれない可能性が非常に大きかったりします。
非常に格好はいいのですが、意外と撮影者泣かせの形状をしているんですね(爆)

在来線より一足早く出来上がっていた新幹線用の真新しい駅名標です。
在来線のものを踏襲せず、青地に白文字という今までに無い新しいデザインのものが掲げられておりました。次駅が「せんだい」と、主要都市の名前が刻まれているところが新幹線の駅名標であることを強調しているかのようにも感じさせられます。
せんだい…仙台じゃないんですよ、「川内」なんですよ!!(東北限定お約束ギャグ)

やがて、隣の川内駅始発のつばめ1番列車がホームに滑り込んできました。
鹿児島中央駅に到着する最初の下り列車だけあって、ホーム上の注目は一気にこの列車に集中しました。
偶然にも、到着ホームの反対側でカメラを構えていたため、長い鼻先をデジカメの広角側である35mmでかろうじて収めることが出来ました。
700系の空力性能をベースに、800系独自のカッコよさを盛り込んだプロポーション。
いかにも「翔んで行くぞ!!」という力強さが伝わってきて惚れ惚れしちゃいます(笑)

この新幹線つばめでも、「つばめレディ」こと客室乗務員さんは健在でした。
九州新幹線というフラッグシップをさらに引き立てるには、やはりこの客室乗務員さんというキャラクターを抜きでは語れないのでしょう。
グリーン車やワゴンサービスが無いため、乗降時の出迎えや見送り、車内放送と客室内での案内業務に専念しているようです。
短い乗車時間でどれほど印象深い演出をこなしてくれるか…「一期一会」の新展開に期待したくなるところであります。

西鹿児島駅時代から親しまれてきた、赤い駅舎で有名な東口も、「鹿児島中央駅」の立派な看板が掲げられておりました。
新幹線対応を前提に随分前から建替えられたこの駅舎、デビュー時と比較すると外観にちょっとした違いが見て取れるところですが、トレードマークの赤色は健在、しかも新幹線つばめの白いPOPが映え、赤と白のコントラストがなんともおめでたい雰囲気を醸しております。
朝早くとあって人影はまばらでしたが、日中には開業記念イベントが盛大に行われて
駅舎の色に負けないくらいの熱気を帯びていたようですよ(笑)
さて、ここで一旦駅を離れ、地元の同志の方の案内で駅から至近距離にある新幹線の走行撮影ポイントという場所に案内してもらいました。
車で約5分ほど、新幹線のトンネルの真上に位置する小高い丘から鹿児島のシンボルである桜島と、鹿児島市外を背景に俯瞰撮影が楽しめる場所になっております。
まさに、新幹線が鹿児島を走っていることを象徴付けてくれるこの絶好のポイント、良い写真を撮ることができそうです。当日は天気にも恵まれ、桜島は豪快な噴煙を上げて新幹線の開業を祝福しているかのようでした。
発車時刻から程なくして、トンネル目がけて加速を続ける800系が迫ってきました。
駅からそれほど距離が無いため、速度はあまり出ていません。
本当であれば、前述の桜島と鹿児島市街をバックに俯瞰撮りした方が映えるところだと思いますが、あえて車両を強調させて撮りたかったので、引き付けて撮ってしまいました(笑)背景より、車両を大きく見せて撮る作風…ある意味私の「癖」の一つなのかもしれません。いやはや、もうちょっと色んな撮り方を勉強しなくては…
撮影を終えたところでお昼ご飯となりました。駅前のラーメン屋さんの乗り込んだわけですが、メニューに「とんかつ定食(黒豚)」を見つけるや否や、思わずこちらを注文してしまいました(^_^;;;;
やっぱり鹿児島は黒豚、それを最もベーシックなトンカツでいただくというのが予てからの私の狙いでした。小ぶりなカツを一口入れます…おおっ!!意外にあっさり、ジューシーなのにくどくありません。簡単に表現すればこんな感じですが(笑)明らかにその辺のトンカツとはわけが違います。ラーメン屋のメニューとして出るトンカツであっても、これほどの美味ですから、他で食べればどうなることやら。満足満足であります。
いよいよ博多へと帰る時間が迫ってきました。
博多までは、もちろん初乗り試乗を兼ねた新幹線移動です。
ここでも、博多までの一体感を感じさせるワンショットをご覧いただきましょう。
まず、左の乗車券は鹿児島から福岡市内まで通しで乗るということで1枚なのですが、その横にある特急券、なんと列車名が2つついているのです。つまり、1枚の特急券で2列車分の役割を果たすことになっているのです。新八代駅での対面ホーム乗換で中間改札を省略したこともあり、特急券も鹿児島から博多までの通しで発券されるようになったのだそうです。全国でも九州だけの、珍しいスタイルが登場したわけです。
昼食を食べ終えて、鹿児島中央駅へ戻ってきました。
駅前の広場はステージが設置され、新幹線開業を祝うイベントが立て続けに行われて大盛り上がりです。大半は地元の郷土芸能の実演がほとんどといった感じでした。
時間をかけて見ることは出来ませんでしたが、北国青森との文化の違いはパッと見でも明らか。心地よい違和感を覚えてしまいました。
お祭り好きな日本人の性か、何重にも群がる観衆がステージ周辺を取り囲み、食い入るように見つめたり、歓声を上げているのが印象的でした。
新幹線の発車時間まで、お土産購入タイムに充てました。
鹿児島の名物といえば、焼酎やさつま揚げが有名なのはいうまでもありませんが、駅構内の売店にはそれらを扱う専門店が数多く軒を連ね、客寄せのパフォーマンスも一際エネルギッシュ(^_^;)歩いているだけでプレッシャーを感じてしまいます。
私は九州キオスクの売店でとんこつラーメンなんぞを買い求めたのですが(笑)包まれて出てきた袋のデザインがまた気に入ってしまいました。良い記念になりそうです。
何よりも、青森に持って帰ったときにちょっと優越感に浸れる気が…(爆)
新幹線ホームにたどり着きました。いよいよ九州新幹線つばめの脅威の速さを体感しながら博多を目指すことになります。
ホーム上ではイベントなどは行われていないものの、見物客と乗客で絶えず賑わっており、朝の歓喜のムードがそのまま持続しているような雰囲気さえ感じてしまいます。
新幹線ホームの突端は、このような行き止まりになっております。
在来線が九州全域を1周する経路になっているのに対し、新幹線は九州を縦に一直線。どうあがいてもこの鹿児島中央が終着点となるわけです。
同時に、列島を駆け巡る新幹線が一つの線に結ばれた際の南の終着点という位置付けも当てはまるところではないでしょうか。そういう存在感の大きさを感じる鹿児島中央駅、これからもっともっと成長していきそうな予感がします。
我々の乗り込む800系つばめがホームに姿を現しました。
縦に3つ並ぶヘッドライトは全てがHIDタイプ、日差しの強い日中でも強烈に前方を照射する感じです。787系の4代目つばめのソリッドなスタイルと比較すると丸みを帯びソフトな表情ですが均整の取れた顔つきが抜群のカッコよさが引き立てています。
九州オリジナルというオーラを漂わせ、ホームに車体を横たえるのでした。
ホーム上で折り返し整備を行うため、しばしの休息です。

第4部:南の風を感じて に進む

Feeling!!
The South Wind
第1部:終焉に寄せる宴
第2部:「4代目」永遠に
第3部:翔びたつ日
第4部:南の風を感じて
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